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Core2DuoなMacbookでZoomバーチャル背景

Core2Duoでバーチャル背景

Core2Duoを搭載した旧式Macbook Proで、Zoomビデオ会議にバーチャル背景で参加しました。

最新ノートパソコンのようにギリギリまでハードウェアを酷使しないおかげなのか、まだ数回ですけれども利用中トラブルには遭遇していません。

ただし設定や使い方にはコツがあります。本記事では、そこら辺を紹介させて頂くことにします。

設定方法

現在使用しているのはMacbook Pro Mid 2009、すなわち2009年に販売されたモデルです。ターボブースト機能を備えたCore iよりも旧世代のCPUであり、GPU(NVIDIA 9400M)といった古色蒼然といった周辺機器で固めれられています。

幸い何もしなくてもZoom会議に参加することは可能ですけど、バーチャル背景はグリーンスクリーン背景を使っても無理です。そこでアチコチに細工をする必要があります。

Zoom

上記のようにMacbook Pro Mid 2009はCore iではないものの、一応Duoとあるように「デュアルコア2GHz以上」は満たしています。そのおかげが、数時間のZoom会議でも、トラブルの遭遇経験はありません。Macbook Proが発熱化し、冷却ファンが全力回転するだけです。

ただしZoomのチェックに引っかかって、「グリーンスクリーンなしのバーチャル背景」は選択できません。だから真面目に考えると、Amazonなどでグリーンスクリーン(クロマキー背景)を購入する必要があります。

Zoomのバーチャル背景を試してみると分かりますけど、人間の輪郭を自動追尾するのは大変です。特に用事があってカメラ前で動き回っている場合、何かの拍子に背景の一部が見えることがあります。

だから理想的には、どんな時でもグリーンスクリーンで背景をカバーしておいた方が良いです。私は「余った家庭用カーテン」によって、グリーンスクリーンのように背景を隠してZoomビデオ会議に臨んでいます。

しかし私のように恵まれた者は稀で、知人に言わせると「グリーンスクリーン(背景を隠すカーテン)を設置する余裕がないから、バーチャル背景が欲しいんだよ!」ということになります。

コンピュータにしても「ごちゃごちゃした映像」から人間だけを抜き出すのは大変なんですけど、「ともかく何でも構わないからバーチャル背景を使いたい」というのが人間ってヤツの我儘なところです。

そうすると「パンが無いならお菓子を食べれば良いじゃない」という訳で、背景をバーチャル背景で隠してくれる “仮想ビデオカメラ” ソフトウェアを使って、その画像をZoomへ流し込もうという発想になります。それを実現してくれるのが、Snap CmameraやXspritというソフトウェアです。

そこで今回はSnap Cameraを使って背景を隠してみました。バーチャル背景は “blue screen” で検索して、気に入った色調の背景を選択します。知人は椅子が並んだ会議室風景の “office3” というのが気に入っているとのことです。

Snap cameraの選択画面

ともかくSnap Cameraにより、品質の良し悪しに拘らなければ “バーチャル背景” のビデオ画像が使えるようになります。この作業が終わったら、Zoomを起動すると「カメラが使えません」と表示されるので、 “Builtin camera”から “Snap mirror” に設定変更します。

  • ステップ1:snap cameraを設定完了
  • ステップ2:Zoomで利用カメラを変更

この順序は絶対に守る必要があります。最初にZoomを起動してしまうと、内蔵カメラの制御権をZoomが握ってしまいます。そうするとSnap cameraが内蔵カメラを利用出来なくなってしまいます。

なおZoomでバーチャル背景を利用する設定をしている場合は、バーチャル背景はオフにしておきます。バーチャル背景の設定画面で、グリーンスクリーンありの “none” というのがオフにする設定です。

ちなみにZoomにしてもSnap cameraにしても常駐型ソフトウェアなので、必ず終了処理を実施しないと内蔵カメラの制御権を放棄しません。これは画面右下の上向き矢印のようなアイコンをクリックし、マウスを右クリックします。そして一番下に表示される「終了」を選択する必要があります。(下記の画像はBeckeyメーラーの場合)

常駐プログラムの終了

そうです。つまりZoomのバーチャル背景機能は全く使わずに、Snap cameraのバーチャル背景機能を利用するのです。これによってMacbook Pro Mid 2009のようなCore2Duoマシンでも、Zoomビデオ会議でバーチャル背景を使えるようになります。

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さて上記のZoomとSnap cameraの組み合わせによって、バーチャル背景が利用可能になります。ただし最新マシンでもZoomビデオ会議ソフトウェアを余裕で処理するのは大変です。

実はノートパソコンだと、冷却ファンだけでなくてパソコン底面での発熱も可能なMacbook Pro Mid 2009のような旧式Core2Duoマシンの方が、安定して動作することもあります。

そうは言っても、Macbook Pro Mid 2009という名前が表すように10年以上前のマシンです。少しでも快適に利用できるように、次の三点を実現するのが望ましいです。

  • Windowsは必要な機能のみ使う
  • CPU使用率は100%にしない
  • 冷却能力をフル稼働

Windowsで必要な機能のみ使う設定は、別記事で紹介している通りです。私はそのうちで、次の四点を実施して “バーチャル背景ありZoomビデオ会議” を利用しています。

  • “パフォーマンス優先”へ変更
  • バックグラウンド アプリを停止
  • 表示画面をシンプルに変更
  • “電力設定”でCPU稼働率を変更

最新マシンだと周辺機器も高性能なので、なかなかハードウェア制御プログラムには負荷がかかります。昨年の夏はSkypeビデオ会議でのトラブル対策は何度も相談されました。

そういう状況を踏まえると、さすがに旧式Core2Duoマシンですし、Macbook Pro Mid 2009にも余裕を持たせた設定をしておくことが望ましいです。ちょっとくらい遅さを感じても、マシントラブルで「いつの間にか会議から消え去っている」というリスクは、少しでも減らすのが望ましいです。

ちなみにバーチャル背景を利用するとCPUに目いっぱいの負荷がかかるので、上記の “電力設定” でプロセッサの最大CPU稼働率を92%程度に抑えています。

実は我が家にはMacbook Late 2008と、さらに旧式のCore2Duoマシンも存在します。しかしCPUに少しでも余裕を持たせたくて、Zoomビデオ会議の場合はMacbook Pro Mid 2009を持ち出しているのです。

実施場所

いよいよ利用機器の事前設定が終わったら、Zoomビデオ会議に参加することになります。ここで重要になるのは、「どこから参加するか」です。

いや、「狭い我が家だから、場所なんて選んでいられない」という人が殆どでしょう、たとえバーチャル背景を利用することが出来ても、私も同じような立場です。

それでも実施場所に言及したのは、パソコンの放熱には場所が大きく影響するからです。特に冷却フィン(ヒートシンク)を敷いているような場合には、空気の流れがあると大幅に冷却効率がアップします。

24時間給気口の空気、空気清浄機のそよ風、扇風機の風 … うちわで仰ぐのだって、やらないよりは効果あります。そのくらい、空気の流れというのは重要です。

だからZoomビデオ会議の実施場所は、出来るだけ涼しくて空気の流れがある場所を選ぶのが理想です。私は空気清浄機の「静」そよ風をヒートシンクに当てるようにしただけで、Macbook Pro Mid 2009の冷却ファンの回転を止めることに成功しています。

使用感

さて以上の工夫により、Macbook Pro Mid 2009 Core2Duoマシンであっても、バーチャル背景でZoomビデオ会議に参加できるようになりました。今のところ数回しか試してみませんけど、トラブルには遭遇していません。

ただし … Zoomビデオ会議のバーチャル背景だとCPU利用率が92-93%程度で抑えられますけど、Snap Cameraを使うとCPU利用率100%になってしまいます。Snap Cameraはマシンのスペックに応じて全能力を発揮させる仕様のようで、パソコンのリソース消費量が激しいです。

特にSnap Cameraを利用する場合には、電力設定を調整して、最大でのCPU使用率は92%未満の適当な値に設定することが望ましいです。(そういえば20年前は、「Intelマシンは80%を超えると不安定になる」と技術者たちに言われてましたね。最近は随分と改善しているようです)

一方でZoomビデオ会議システムは、もともとマシンに負荷をかけずに大人数でビデオ会議を開催することが大いに受けて、一気に売上を伸ばししたスタートアップ企業です。ただし多くのユーザに対応するため、どうしてもきめ細かい対応は難しいし、クレームに備えて安全再度に倒し勝ちです。(そうしても十分に顧客を獲得できるならば、私だって同じようにします)

ここら辺の設計思想が、バーチャル背景の出来具合にも反映されているようです。冒頭画像のフチでは分かりにくいかもしれませんけど、Snap mirrorの人物認識は精度低いです。SaaSでサーバ処理もやっているハズですけれども、Core2Duoの限界に応じて手加減しているのか、輪郭の部分がイビツになっています。

それでもまあちゃんと動いているのだから、大したものです。

一方でZoomのバーチャル背景機能だけに頼ると、別記事の冒頭画像のように、背景を完全に隠し切れません。それからちょっと動くと、すぐに本当の背景の一部が見えてしまいます。

ただしCPU使用率は93%以上には上がらないので、パソコンの限界には余裕を持たせて稼働しているようです。「完全にバーチャル背景でカバーしきれないことがあっても無理をしない」という設計は、プログラムが固まったりするようなトラブルを起こりにくくします。

ゲスト参加者ならばともかく、ホスト参加者が固まってしまったりすると、大変に困る状況になります。Zoomはバーチャル背景の高機能化より、安定性を優先しているという訳です。

おかげでMacbookのように底面排熱まで採用する設計思想のノートパソコンであれば、ZoomだけでなくてSkypeなどでも相当安定して動作します。これが最新ThinkPadのように「冷却能力をCPUに全振り」という基本設計だと、最新スペックなのにWeb会議では不安定になることがある… とういう困ったことになります。

ちょっと話が逸れましたけど、Core2Duo搭載のMacbook Pro Mid 2009でのバーチャル背景ありZoomビデオ会議の使用感は、「快適」だと言えます。

まとめ

以上がCore2Duoマシンでの、バーチャル背景付きZoomビデオ会議を実現する場合に工夫するコツになります。

まだ数回しか経験していないので事例蓄積が必要ですけれども、今のところは上々です。まあ人物の切り取り能力が今一つですけれども、表情はハッキリと分かります。

なお上記で書いたように、本当の背景が写ったら困るということであれば、ソフトウェア的な手段には頼らないのが確実です。社会人だったら、いさぎよくグリーンスクリーン(家庭用カーテン)などを使うのが妥当です。複雑な処理をさせるほど、コンピュータというのは不安定になります。

少なくとも「バーチャル背景を使わないと不安定になる」というのは、私の知人のメンタルくらいです。大学などであれば良いかもしれませんけど、ビジネスの場では「バーチャル背景なし」が絶対的なオススメです。

たとえ最新マシンで十分なスペックがあってMicrosoftのようなビジネス向けビデオ会議を使っていても、トラブルが起こった時に「バーチャル背景の不具合が悪いんです」は、子供の言い訳と同じです。チーム内の軽いミーティングならばともかく、自分よりもエラい人が出席する会議では、バーチャル背景は使用しないことが「強いオススメ」となります。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:よつばせい